おうちテント日記 5日目/人間らしく、いいおつとめ…トイレ&ごみ
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1.本日の「おうちテント体験」/人間らしく、いいおつとめ…トイレ&ごみ
2.本日の気づき/人の声がするところでも、うんこできるヒトになる
3.本日の「いるもの」/携帯ごみばこ
4.本日の100均DIYツール/携帯マイトイレ
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1.本日の「おうちテント体験」/人間らしく、いいおつとめ…トイレ&ごみ
1)リビングどまんなかで2日間、ニオイなし。
前年度45日間も体験したので、かなり自信がありました。リビングどまんなかのテント内で2日間トイレ体験をしました。
家族全員が「え?また、そんなことやってたの、気がつかなかった」という状態。それどころか、排泄物のごみ袋がある空間に出入りしていたわけで…(怒ってる人もいます)
結果は大成功、いざの時も わたしはしっかり いいおつとめができそうです。
2)自衛隊行軍時の携帯トイレ
375GELという処理剤と、携帯トイレ、ティッシュ、小さなレジ袋がパックになった製品。自衛隊の行軍御用達なんだそうです。最高品質のガスバリア(空気や水を通さない)袋で、まったくニオイを漏らしません。そのまま「ぼっとん式おまる」に使えるところが素晴らしい!ですが…
自衛隊のように鍛え上げた方々、若い衆には「座っていきむ」ことは簡単でしょうが、こちとら既に衰えちゃってるので、しゃがんだ体制で更なる試練を続けることは困難かなぁ…(解決策は、この記事の最後へ)
3)避難所トイレで並ぶ時間は、7時間以上。
いかなる災害時においても、避難所、仮設所のトイレは並びます。過去の災害データでは並ぶ時間の平均は、7.2~8.0時間。トイレは一大イベントだと考えておきましょう。
またコロナ禍の現在、感染も心配ですね。これまでの避難所設定では、校舎のトイレを使うことができましたが、現在のところ、校舎は「罹患者・濃厚接触者・医療従事者」が使用する設定になっています。体育館や仮設トイレだけでは、とても不足することが考えられますので、非常持出袋には、必ず 携帯トイレをいれましょう。
4)ニオイは、処理剤ではなく「袋」で防ぐ
どの製品を使えばニオイを防げますか?とよく聞かれます。オムツで苦労している育ママたちや介護の方々は、よくご存じですが、完全に臭いを防ぐ処理剤も消臭剤もありません(あえていうなら(株)エクセルシアの「ほっトイレ」がベスト、そのまま植木肥料としても使えます)
ニオイは薬品ではなく「ガスバリア袋」で防ぎます。自衛隊キットの袋を作っている㈲ミツワさんの袋は素晴らしく、ニオイをシャットアウトします。規格形状になってしまうので、捨てる時にコンパクトになるように心がけます。一番大きなサイズなら、2~3回分が入ります。わたしは「臭わない袋」を二つ折りにして、ジップロックに入れて持ち歩いています。
ちなみに…ポリエチレン、ポリプロピレン…みたいなビニールタイプの袋では、殆どニオイは防げません。「臭わない」と書いてあるので購入して落胆したコメントがいくつも見受けられますが、構造上 処理剤、消臭剤、PE/PP袋で臭いを防ぐことはできない、と覚えておきましょう。
5)感染防止と消臭
介護の現場では有名ですが「ニオイうつり」という現象があります。細菌やウィルスのついた手で、あちこちさわり、新たな場所で繁殖して、臭いが充満していく状態です。
前年度「いざうち45日体験」で手指に食紅を塗って実験したところ、手洗いをしても、排泄時に触った「袋をいれた箱」「ポリマーの袋」を介して、赤色は別の部屋にもどんどん広がってしまいました…
ニオイの元は排泄物ではなく、排泄物に発生するバクテリア類で、感染の要因にもなります。ですから、消臭は感染防止とかなりイコールになります。コロナ禍で、手洗い&手指消毒については周知されていますが、モノを共有する怖さはあまりうたわれていません。広げないための鉄則は。
①手洗い&手指消毒
②トイレ処理剤は1回分ずつ、個包装にする
③排泄物は、1回ずつ密閉して捨てる
④タオルなどは、ペーパーにして使い捨てにする
⑤手指が触れる場所は、こまめに消毒する
▼1回分ずつの適量をセットしたもの。便袋、処理剤+臭わないシート、新聞紙、処理袋、ひも、マスキングテープ、がセットされています。大きさは「有明のハーバー」くらい。ラベルは自作ですが、捨てる時に圧縮するので、ひもやラベルがついていると便利です。
6)便袋はコンパクトに
トイレキットを自分で作るなら、便袋(直接排泄する袋)は、大きいものを選ばないようにしましょう。袋が大きいと排泄物が飛び散って、薬剤をかけてもまとまりません。また、袋のあちこちに飛び散るので、そこから感染したり、臭いが出たりしてしまいます。
わたしは「おしっこ用」「うんこ用」と分けてキットを用意していますが、「うんこ用」は20ℓのごみ袋のタテを半分に切り詰めています。長さを調整したことで、捨てる時に空気を抜いてコンパクトにする作業がしやすくなります。
ちなみに…1回あたりのおしっこは、500㎖以下、おしっこ+うんこでも、750㎖以下です。
2.本日の気づき/人の声がするところでも、うんこできるヒトになる
1)世界一汚いトイレ
大学終了時、友人たちと北京~西域~ウルムチまでの遺跡を見に行きました。マニアックなコースなので、トイレは出たとこ勝負、世界一汚いトイレも体験することができました。
世界一汚いトイレでは、しきりもなく、ただの地面だけ、好きなところにうんこする、踏まないように気を付けて、ってかんじ。それぞれしゃべりながら、排泄するわけです。事前説明では「肥溜め」を想像して、かなりの覚悟を決めておきました。
ところがですよ…思ったほどではありませんでした。床はとりあえず、歩くことができます(清掃する人がいてチップを渡しました)。いま思えば「乾燥」した空気、湿度が低いことが、バクテリアをおさえているんだな、と思います。すごいぞ、自然。
2)初日はドキドキだった、さすがに。
世界一汚いトイレを思えば、現代社会で「人の声を聞きながら用を足す」ことの方が緊張します(~~)。でも、あそこでできることが、ここでできないわけないな、ってことで。
2日間限定なのは、ごみの量が多くなってしまうからなんですが(前年度体験済み)女子力を下げないとするなら「音ケシ」みたいなツールがあるといいのかもしれないですよね、でも家族のだれも気がつかない…ということは、本人だけが気になるのか、と開き直りました。
こんなおかしな母と暮らしてる、うちの家族はえらいぞ。
3.本日の「いるもの」/携帯ごみ箱
1)山ルールは…
わたしの若い頃は「ごみは全てもちかえり。残していいのは、足あとと思い出」が山ルールでした。帰るときは、だから少し荷物がかさばります。バックパックの外に、もうひとつ、荷物があるかんじ。だから、荷物を詰めていく段階から、ごみをどうするかについて考えます。折り畳み式で、リュックとは別にできる方がいいですよね。
2)災害時も、市町村指定のごみ袋で。
災害時も、生活ごみは 各市町村指定のごみ袋を使用します。ですから、日頃からストックしておく必要があります。
排泄物などは、処理剤(ポリマー)があれば、可燃ゴミに捨てられますが、薬剤なし(新聞紙や袋だけ)では保健衛生上、可燃ゴミに捨てることができません。ごみについてもルール(廃棄物処理法)があり、し尿は一般ごみとは別扱いになるので、注意が必要です。
もうひとつ、捨てられない理由は火災です。排泄物は温められるとアンモニアやメタンが揮発して発火してしまいます。二次災害の火災を出さないためにも、空気を密閉する、ゲル化させる(ポリマーは保冷剤の素材、温度を下げる機能があります)ようにしましょう。
食べ物でも、汁物などは「ポリマー」で固形化して、新聞紙にくるんでから「臭わない袋」に入れるとベターです。カップラーメンやみそ汁、丼もののゴミは、そのまま捨てるとキョーレツに臭います。
避難所でのごみルールは、その都度インフォメーションに従うのですが、皆が集まる場所では、なるべく臭いにも注意を払いたい…ということで、今回のおうちテントでは、臭わない袋とゲル化によって、ニオイゼロでした。
3)携帯ごみ箱
テントの中に設置する、清潔さを保つ、分別する…という3点を考えて、結局つくりました…買物用のマイバックにマジックテープとヒモをつけただけですが。防水素材ですし、消毒薬をスプレーして拭けばよいので、手入れがラクです。
排泄物、生ごみは、ポリマーでゲル化し、ミツワさんの「臭わない袋」に入れてから、可燃ゴミの袋へ。缶やペットボトルなどは分別する必要があるので、ひっかけるところをつくり、手洗い後のクロスをかけるところをつくりました。
4.本日の100均DIYツール/携帯マイトイレ
「マイトイレを作ったよ」というと 友だちは「見たい!」って言います。見てみて、その軽さとコンパクトさ、ゆるさ(!)に、全員がビックリします。小さなかばんから「はい」って出せる大きさなので。
100円ショップで150円のアウトドア用いす。座面部の布地をいったん全部はがして、ナイロンテープで補強し、袋をかぶせて使用します。おまる、ですよね。耐荷重をあげるために、テープの貼り方や本数に工夫をしました。90㎏くらいまで大丈夫です。
作成する時には、高さに注意します。高さ20~26センチくらいが日本人にはちょうどいいかと思います。あまり位置が高いと袋が抜けてしまいますし、低すぎると「おつり」をもらってしまいます。シンプル・イズ・ベストのコンパクトさです。
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